株式会社カタログハウスは、1976年から通信販売事業を営む会社です。1982年には自社カタログ誌「通販生活」を創刊し、通販カタログを有料の定期購読誌として届けるという世界的にも珍しいビジネスモデルで、長年にわたって顧客との深い接点を築いてきました。2010年には EC事業を本格化し、公式オンラインショップ「通販生活」を現在の形にリニューアル。近年はデジタルマーケティングやオンライン広告への投資を強化し、現在 EC化率は約30% にまで拡大しています。従業員数は 220名、アクティブな顧客数は約120万人、うち EC経由の顧客が 50万人を占めます。同社の情報システム部は、通信販売の基幹システムから ECサイトまで を一貫して開発・運用・保守する組織であり、EC事業のデジタル拡大を牽引する役割を担っています。
EC事業の拡大が加速するなか、同社が最も重視していたのはセキュリティ対策でした。「セキュリティ対策は喫緊の課題です。特に EC事業者にとって、セキュリティ対策は極めて重要視すべきテーマですので、そのことが最大の課題でした」と、情報システム部 取締役の上條 篤 氏は振り返ります。カタログハウスは 2024年後半から、セキュリティ製品の比較検討を本格的に開始します。ただ、当時すでに別ベンダーの CDN製品を採用しており、配信基盤の切り替えには相応のリスクが伴うと考えていました。
そうしたなかで候補に挙がったのが Cloudflare でした。とはいえ、稼働中の CDNを差し替える決断は簡単ではありません。上條氏は自社内の検証に加え、社外の意見にも積極的に耳を傾けました。
独立した複数の第三者から一致した推薦を得られたことが、基盤切り替えへの躊躇を上回る後押しとなり、カタログハウスは Cloudflare の採用に踏み切りました。
採用にあたっては、Cloudflare の正規リセラーである株式会社ドーモが契約窓口を務め、導入計画の策定から技術面のコンサルティングまでを一貫して支援しました。
2025年4月、カタログハウスは公式オンラインショップ「通販生活」の配信基盤とし て Cloudflare を導入します。導入期間は約3ヶ月。大きなトラブルもなく本番稼働へ移行しました。現在、同社は ECサイトにおいて Cloudflare の CDN、WAF、DDoS対策、Bot対策を組み合わせて利用しています。防御と配信をエッジで一体化する構成に切り替えたことで、セキュリティと配信性能の両面を、同一の基盤で運用できる体制になりました。
セキュリティを主目的として選定した Cloudflare でしたが、運用を始めるとほどなく、想定を超える成果が思わぬ角度から現れました。
「一番驚いたのはサイトスピードの改善でした」と上條氏は語ります。
LCP (Largest Contentful Paint) は Webページの体感速度を測る Google の主要指標で、ECサイトにおいては顧客体験と検索評価の双方に直結します。セキュリティ強化のために選んだ基盤が、そのまま購買体験の底上げにもつながったことは、同社にとって嬉しい誤算でした。
上條氏がもう一つ強く評価するのが、Cloudflare 管理画面の使いやすさです。「ECサイトなので、時々サイバー攻撃といいますか、いろいろな攻撃を受けることがあります。そのようなとき、IPのブロックといった対応を管理画面上からすぐに実施できたことが、とても良かったと思っています」セキュリティ運用の真価は、製品の機能そのものだけでなく、有事の際にどれだけ速く一次対応に入れるかで大きく変わります。専門ベンダーの手を借りずとも、情報システム部門が自ら管理画面上で防御ルールを操作できる。この「自分たちで守れる」感覚は、対応スピードだけでなく、日々の運用のあり方そのものを大きく変えました。
セキュリティとパフォーマンスの土台が固まった今、同社の視線はすでに次の領域へ向かっています。「現在は静的なページのキャッシュのみを利用していますが、今後は動的ページでもキャッシュを活用していきたい」と上條氏。「加えて、スマートフォンのアプリケーションなどのサービス展開も検討しているので、APIの保護やログイン時の不正検知にも Cloudflare を活用できるのではないかと考えています」事業戦略の面でも、Cloudflare が果たす役割は広がっていきます。長年、新聞広告とテレビ CM を主軸にしてきた同社は、紙媒体からデジタル領域への新規顧客獲得の重心移動を進めています。カタログで培ってきたコンテンツづくりや CRMの知見を Webにも活かし、より多くの顧客に選ばれる ECサイトへ ── その挑戦を、セキュリティとパフォーマンスの両面から Cloudflare が支えていきます。
CDN・WAF・DDoS対策・Bot対策を一体で導入し、ECサイトの防御体制を再構築
サイトの描画速度が約40%改善、Google の LCP でも大幅な改善を確認
管理画面から情報システム部門が自ら IPブロック等の一次対応を実施できる運用体制を確立
動的コンテンツのキャッシュ、モバイルアプリ・API保護、ログイン不正検知へと段階的に活用領域を拡張予定
“お付き合いのある ITベンダー数社の、信頼できる方々に Cloudflare について尋ねてみました。すると、どなたも口をそろえて『Cloudflare のほうがいい』と勧めてくれた。それが大きな決定の要因になりました”
上條 篤 氏
株式会社カタログハウス 情報システム部 取締役
“セキュリティ対策として導入したので、サイトスピードのことはそれほど期待していませんでした。ところが、サイトの描画速度が約40%改善し、Google の LCP でも非常に良い改善が見られたのです。これは大きな 成果でした”
上條 篤 氏
株式会社カタログハウス 情報システム部 取締役